罪を犯した織姫と、傷を背負った彦星は。


だんだんと決まっていく予定。

行くのは暑さが少し和らぐ9月中旬。期間は1泊2日。

夜行バスで京都まで行き、初日はレンタカー、二日目はバスで観光をする。

ホテルは実際の修学旅行でも泊った京都駅前のホテル。


「今日はこのぐらい決めればいいか」


気が付けば注文した料理は全て運ばれ、お皿の上にはほとんど料理が残っていない状態だった。

話し合うと、時間はあっという間に過ぎ去ってしまい気が付けば終電間際となっていた。

「私と輝は同じ路線で、ハルは京浜東北線だよね? 翔は? 菜々と同じ?」

ハルちゃんは一花の問いかけに頷いた。


「俺は中央線」

「…え!? 京王線じゃないの?」


予想していなかった答えに、私は思わず声をあげた。



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