テガミ
***

「おはよ」

下駄箱で鉢合わせたのは、光輝くん。

「ふあぁ…おはよ〜」

欠伸をしながら私はそう言った。

「どうしたの?寝不足?」

「いやしっかり8時間睡眠だよ…いつもの事だから気にしないで〜」

「そっか…」

「じゃ、先いくね〜」

ちょっと普通の日常会話できる気がしなかったから話を切上げ、ソサクサと教室へ向かった。

「お!おはよ〜雛!」

「おはよ、玲〜」

「あれ?アイツは?」

「アイツ?」

「光輝!置いてきたの?」

「え?うんまぁ…」

「おいおいー!アイツ、用意だけして空の鞄持って雛のこと待ってたんだよ??」

「え"」

「ハァ…君ってやつは…」

ま、まじか…凄いことしちゃったっていうのよりも、光輝の行動の方がびっくり…

ガラガラ

「全く…バラすなっつったじゃん」

「ぅわ!?!?」

私の背後にいたのはまたもや光輝くん。心臓止まるくらいびっくりした…

「そんなに驚かなくとも…」

「ご、ごめん……その、色々と…。」

「あーいいよいいよ。俺が勝手にやったことだから!」

「ヒュー!柳木やるじゃーん♪」

「え?…あ、そう?」

テレッ

いや何照れてんの。絶対騙されやすいよ…
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