キミへの想いは、この声で。

颯太くんって、こんな顔もするんだ。


可愛いなぁ……なーんて。


颯太くんって、普段は明るい太陽のような存在だけど、意外と子どもっぽいところがあるのかな?


「颯太は放っておくとして……、茜ちゃんはバレーの相手ってもう決まってる?」


「スルーするなよ!優乃」


颯太くんの怒りの声を無視した優乃ちゃんが私に問いかける。


私は颯太くんが怒っていることに少し戸惑いながらも、まだ決まっていないことを彼女に伝えた。


「そうなの?じゃあ、私と組もうよ!」


私の両手を握りしめ、なにやら楽しそうにピョンピョンと飛び跳ねる彼女。


……正直、仲良くなってまもない人とバレーの相手を組むのは不安でしかない。

< 101 / 337 >

この作品をシェア

pagetop