キミへの想いは、この声で。

やっぱり、ちいさい頃からみんな仲良いんだなぁ。


……クレープか。


「……茜?どうかした?」


目の前に座る颯太くんが心配そうに私の顔を覗きこむ。


『全然、なんでもないよ』


「そっか。ならよかった」


ホッと安心したような笑みを見せる彼。


「茜はさ、クレープとか好き?」


再び計算ドリルに取り組もうとしたそのとき、颯太くんに問いかけられる私。


クレープ……。


『……好きかな。

トッピングに生クリームとかがあるのもいいけど、サラダのほうもけっこう美味しくて、私はそっちのほうが好きかな』


「サラダとかあんの!?俺、初めて知った……」


「ウソでしょ、颯太!

アンタ、ちいさい頃から何回クレープ食べに行ってんのよ!」


颯太くんの発言にズバッとツッコミを入れる優乃ちゃん。

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