キミへの想いは、この声で。

あれ?優乃ちゃん、顔真っ赤。


どうしたんだろう?


「い、今颯太とさ……」


そこまで言うと、恥ずかしそうに俯いてしまった。


「……やっぱり、なんもない!」


えぇっ!


なにか言いかけた優乃ちゃんだったけど、すぐにまたクレープにかぶりついてしまった。


颯太くんとなんだって言うの?


「…………なるほどな」


ボソッと聞こえた声。


今のは徳原くん?〝なるほどな〟って、なにが……。


「あーー!!!」


突然叫びだした颯太くん。


周りの人も颯太くんの声にかなり驚いた様子だった。


私はビックリして反射的に、彼のほうを振り向いた。


すると、クレープを持っていないほうの腕で顔を覆っている颯太くんの姿が。

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