キミへの想いは、この声で。
「よっちゃん、今年の冬休みはこっちに来れそう?」
「いや、今年は無理そうだって」
「そうなんだ……」
颯太くんの言葉に肩を落とす優乃ちゃん。
よっちゃん……。
それが双子のお兄さんのあだ名か。
『双子のお兄さんって、名前はなんて言うの?』
少しばかり気になった私は、颯太くんにたずねてみた。
「あぁ、〝ようた〟だよ」
ようたなんだ。だから、よっちゃん……。
あれ……?
ひとり納得していると、ふと大きな疑問を抱く。
冬休みに来れるとか来れないとかって、なんの話だろう?
ようたくんって人とは、一緒に住んでないの?
「ようたがいなくなってから、もうすぐ三年か」
徳原くんがどこか寂しげに呟くと、颯太くんもちいさく頷いた。