キミへの想いは、この声で。

「うん。だから、一応頭の片隅に入れておいてほしい」


『わかった』


──ガラッ。


「おはよー!茜ーー!!」


私が頷いたのとほぼ同時に教室の扉が勢いよく開いた。


そ、颯太くん!?


「アンタ、朝からうるさい。耳壊れる……」


優乃ちゃんは顔をしかめて、両手で耳を塞ぐ。


「あ、ごめん。

っていうか、優乃早くね?」


「今日は早起きしたから、早く来れたの!」


「優乃が早起きとか、雨降りそう……」


「ちょっ!颯太!

直樹みたいなこと言わないでよ!」


頬を膨らませながら、颯太くんの腕をポカポカと叩く優乃ちゃん。

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