キミへの想いは、この声で。
……コイツらが女じゃなきゃ、殴ってたかもな、俺。
「とぼけんなよ。
さっき、聞いてたんだよ。佐藤の悪口言ってんの」
「……っ」
「文句があんなら、颯太と佐藤の前で言え!
コソコソと陰でグチグチ言いやがって、卑怯なんだよ!」
その言葉で場が一気にシーンとした。
俺の声がでかすぎたのか?
まあ、別に気にすることじゃねーけど。
俺はバツが悪そうに下を向く女子たちに、もう一度舌打ちをすると、優乃に合図を送り、俺は颯太を優乃は佐藤を連れて、教室をあとにした。
「直樹……、なんかごめん」
連れていける場所が思いつかなかった俺は、屋上に続く階段の前へとやってきた。
ここは普段誰もいないから、暇なときはよく颯太と一緒にここに来ていたりする。