キミへの想いは、この声で。

──ゴツン。


「おい、なんでまたお前ら手つないでんだよ」


「いって!直樹……」


手をつないでいることにツッコみ、手提げ鞄を颯太くんの頭にぶつけたのは、またしても徳原くんだった。


「……佐藤を傷つけたくないって言ったのは、どこのどいつだ?」


「……たしかに、俺はそう言ったよ」


え?颯太くん、そんなこと言ったの?


「だから、もしまた誰かに騒がれたそのときは、ちゃんと話すんだよ。

俺がつなぎたいから、つないだんだって」


颯太くんはその言葉と同時に、私の手提げ鞄を前に出した。


私はそっと、それを受け取る。


……颯太くんの今の言葉……。


まっすぐすぎて、一瞬胸がキュンってなった……。

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