キミへの想いは、この声で。

「残りは優乃だけど、アイツ大丈夫かな?」


『大丈夫だよ、きっと』


「……そうだな」


徳原くんと私は、そう信じていた。


「はい!緑川優乃!自首しに来ました!」


「お前はアホか!」


…………さっきまでは。


「なんで缶蹴らねーんだよ!」


「遊びにも笑いは必要でしょ?」


「そんなのいらねーから!

早く缶蹴ろ!!」


──コン。


「優乃、見ーっけ」


「……お前のせいだかんな!?」


「えー!なんでよ!」


「もういい、次の鬼決めんぞ」


徳原くんに促され、私たちは再び真ん中に集まると、片足を前に出した。


そんな缶けりを何回か続けてきて気がつく。

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