キミへの想いは、この声で。
「もうすぐ、五時だね……」
『私、帰らないと』
「そっか。あ、茜。待って!」
帰る支度をする私を優乃ちゃんが呼び止める。
「帰る前に、電話番号教えて!
次、遊ぶ日が決まったら、電話したいから」
そう言って、優乃ちゃんは私にメモ帳と鉛筆を渡した。
『うん!』
私は大きく頷き、その鉛筆で自分の電話番号を書き込んでいった。
「ありがとう、茜。
じゃあ、また今度ね!」
優乃ちゃんが私に大きく手を振る。
そこで彼女に聞きたかったことを思い出した私は、慌てて問いかけた。