キミへの想いは、この声で。
story*14 初めての気持ち
──一月一日。
「茜、あけましておめでとう!」
『あけましておめでとう、颯太くん』
一年のはじまりの日、再び私たちは星公園に集まった。
まだ、来ていない人がふたりいるみたいだけど……。
「優乃と直樹は一緒に来るって」
『仲良いんだね、ふたりとも』
よくケンカしているけど、それはやっぱりケンカするほど仲が良いってやつなのかな?
「……あっ、来た!」
颯太くんの表情が変わり、私は彼の視線の先を見た。
すると、走ってくるふたりの姿が。
「おーい!」
叫びながら、手をひらひらと振る颯太くん。
私も顔の横でちいさく手を振ってみる。