キミへの想いは、この声で。
「よし、雪合戦しよーぜ!」
「するする!茜もやろ!」
颯太くんの提案に乗った優乃ちゃんが、テンション高めに私の腕を引っ張る。
『私、雪合戦したことないけど、大丈夫?』
「大丈夫!こうやって雪を掴んで、適当に丸くしたら、相手に投げつけるだけっ……だから」
優乃ちゃんは説明しながら、ちいさな雪玉を作ると、颯太くんにそれを投げつけた。
「冷て……!やったな、優乃……」
「ヘヘッ、……わっ!」
「……隙あり」
「直樹、最っ低ー!」
みんなは荷物をベンチに置くこともせずに、雪合戦を始めた。
あちらこちらに飛び交う雪玉。
私はどうすればいいのかわからず、その場に立ち尽くしていた。