キミへの想いは、この声で。

「……おい、直樹?それ、どうするつもり?」


「あ?こうすんだよ」


徳原くんは大量の雪玉を両手に抱えると、ひとつ残らず颯太くんに向かって投げ始めた。


「痛い、痛い!直樹の鬼!悪魔!」


「なんとでも言え!チビ!」


……徳原くん、もしかして本気で怒らせちゃった?


──ボスッ。


「私は直樹みたいなことはしないけど……、さっきの恨みは晴らさせてもらうよ、茜」


優乃ちゃんは黒い笑みを浮かべると、徳原くんほどではないけど、たくさんの雪玉を私にぶつけてきた。


これが……、雪合戦っていうのかな?


痛いし冷たいけど、なんだろう。


すごく楽しい……!


それから私たちは一時間ほど、休憩もせずに雪合戦をした。

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