キミへの想いは、この声で。

「なら、やっぱりそれは恋だよ」


優しい瞳で静かに話す優乃ちゃん。


『恋をしたら、友達ではなくなるの?』


そんな優乃ちゃんに私は、ずっと疑問に思っていたことをぶつける。


「うーん、気持ちが友達としての好きじゃないからね……。

でも、その人に恋をするってことは、友達以上の感情を持ってることだから、いいことなんだよ。

誰かを好きになることは、素晴らしいことなんだって、お姉ちゃんに聞いたことがあるから。

だから、すごくいいことだよ」


優乃ちゃんは優しい笑みでそう語った。


「だから、この気持ちはふたりだけのヒミツね!

私が直樹を好きってことも、茜が颯太を好きってことも、私たちのヒミツ!約束ね!」


『うん!』


恋について、私はきっと半分も理解はしていないんだと思う。


……でも、これだけはわかった。


この温かい気持ちの正体は、颯太くんに恋したからなんだって──。


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