キミへの想いは、この声で。
story*15 よみがえる、あの日の記憶
──颯太くんが好き。
そう自覚した次の日、私たちは勉強会と称して、徳原くんの家へと集まることになった。
……とはいっても、私は徳原くんの家がわからないので、とりあえず学校の正門前にみんなが迎えに来てくれるのを待っています。
「おっ、茜。もう来てたんだー」
門を背もたれにして寄りかかっていると、少し離れたところから優乃ちゃんがそう声をかけてきた。
顔を上げると、そこには颯太くんや徳原くんもいて、不思議なことに颯太くんを見たその瞬間、心臓がドキンと飛び跳ねた。
……これが、好きで……。
……これが、恋……。
優乃ちゃんに教えてもらった言葉を頭の中でリピートさせる。