キミへの想いは、この声で。
「じゃあ、みんなそろったし、直樹の家行くかー!」
颯太くんが拳を上げながら、大きな声で言う。
「颯太、張り切ってんな……」
「だって、直樹の家行くの久しぶりだし」
「わかる!私も久々だから、めちゃくちゃ楽しみで、昨日の夜眠れなかった~」
「俺も、俺も!」
「……お前ら、アホか」
優乃ちゃんと颯太くんが盛り上がっているなか、徳原くんだけは迷惑そうに眉をひそめる。
「……佐藤、コイツらはほっといて、俺らだけでまじめに勉強会しよーぜ」
「あぁ!待って、直樹!
やる!まじめにやるから~」
「俺も、まじめにする!」
徳原くんに見捨てられそうになったふたりは、態度を一変させ、両手を合わせて徳原くんに頼みこむ。