キミへの想いは、この声で。

すると、振り向いたそいつの顔は真っ赤に染まっていて、何事かと思えば、そいつが沈黙を破るように口を開いた。


「……好き。陽太くんのことが好きです……!

私と付き合ってください!」


……そう、そいつが俺を呼び出した理由は、シンプルに告白だった。


俺は一瞬の間をあけてから、目を伏せて言った。


「……悪いけど、俺、好きとかよくわかんねーから。……ごめん」


「……そう」


だけど、そいつは俺が告白を断った途端、急に態度を一変させた。


「私の告白を……断るっていうのね。

……そう、わかった。

私、佐藤さんのことをもっといじめるようにみんなにお願いしてくる」


「は!?ちょっと、待てよ!!」


俺は走りだそうとするそいつの肩を思いっきり掴んだ。


……なに、訳のわからないことを言い出すんだよ。

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