キミへの想いは、この声で。
さりげなく、絡まる私の右手と颯太くんの左手。
だけど今は、そんなことすら気にならなかった。
だって……。
「本当のことを今から話すから聞いてほしい」
月の光を浴びながら、真剣な眼差しで私にそう言ったから。
*
颯太くんたちの家から少し離れた、ちいさな公園。
昔はよくここで遊んでいたんだって、ここへ来る前に颯太くんが話してくれた。
私はお母さんに遅くなることを連絡すると、五時半までには帰ってくるようにと言われ、門限とされている時間を少しだけ延長させてもらうことができた。
颯太くんがふたつあるブランコのひとつに腰かけたので、私もその横のブランコにそっと腰を下ろした。