キミへの想いは、この声で。

ひーくんが私を傷つけた理由、

颯太くんがそのことを話さなかった理由、

双子が誓った約束など……。


本当にすべてのことを話してくれた。


「今まで黙ってて……、ごめん」


静かな公園に響く颯太くんの声。


「……でも、これだけは信じてほしいんだ。

最初は、たしかに陽太に頼まれたから茜と友達になろうとしてた……けど、茜と話すようになってからは俺、陽太とか関係なしに茜と友達になりたいって思った。

この気持ちだけは信じてほしい」


『……はい』


私は頷くと、紺色に染まっていく夜空を見上げた。


……全部、ひーくんがついたウソだったんだ。

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