キミへの想いは、この声で。

『あのね、ひーくん。

私は、ひーくんに傷つけられたとき、すごく……辛かった』


「うん……」


『ひーくんが初めてできた友達で……、あんなに仲良くなれたのも、ひーくんが初めてだったから、あんな言葉を投げかけられるとは思ってなくて……、すごく悲しかった』


「うん……、ごめんな……」


『でも、あれは全部私を助けるためだったんだって知ったとき、すごく感動したの。

ひーくんは、どれだけ優しいんだろうって。

どれだけ辛い選択だったんだろうって。

考えたら、胸がギュッと苦しくなった……』


「……っ」


自分の言葉がおかしくなっていないか、不安ながらも言葉を続けた。


ひーくんは、さっきから下を向いていて、今どんな表情をしているのか、わからなくなってしまった。


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