キミへの想いは、この声で。
颯太くんの家の前にやってきた私は、インターホンを押そうと指を近づける。
あ……、一応、颯太くんの家か確認しておいたほうがいいかな?
私は前に出していた手を横に戻すと、表札のほうへと移動した。
〝Okada〟
……え!?おかだ!?
ここ颯太くんの家じゃないの!?
プチパニックになり、頭を抱える。
……落ち着け、一旦落ち着こう、私。
見間違いの可能性だってある。
私は目を閉じてから深呼吸をすると、パッと目を開けた。
〝Okada〟
やっぱり、見間違いじゃない……。
じゃあ……、颯太くんの家は……どこ……?
俯いたその瞬間、玄関の扉がガチャッと音を立てて開いた。