キミへの想いは、この声で。
なんだろうと思いながら、それを拾い上げると、そこには顔が瓜二つの幼い男の子が肩を並べて笑いあっていた。
……あれ?この顔どこかで……。
「あっ、それ……っ」
私が写真を片手に頭を捻っていると、すかさず横から彼がそれを奪い取った。
もしかして……、その写真の男の子、川島くん?
そう問いかけるかのように、彼の瞳を見つめる。
普段は緊張して誰かの目を見たりはできないけど、今はなぜだかそれができた。
彼は数秒間黙りこむと、あの写真に映っているのが自分だと認めた。
私もそれを聞いて納得はしたんだけど、少しだけ疑問が残ってしまった。
あの写真に映っていた、もうひとりの男の子……。