キミへの想いは、この声で。
「わわっ!ひ、ひーくん」
「やっと、こっち向いた」
無理やり顔を上げさせられた私の瞳は、ひーくんの瞳とバチッと合わせられてしまう。
顔の中心に熱が集まっていくのを感じる。
「……俺のわがままかもしれないけど、次会ったときは、また昔のようにたくさん話そうぜ」
「ひーくん……。うん!約束!」
「約束な!」
私とひーくんは小指を前に出すと、そのままおたがいの指に絡めさせ、昔のようなやりとりにふたりして笑った。
「あ、あともうひとつ!」
そう言うと、ひーくんは私の耳元に唇を近づけ、囁くように一言だけ言い残した。
「……颯太と幸せになれよ」
「へっ!?」
とんでもないことを言われ、思わずすっとんきょうな声を出してしまう私。