キミへの想いは、この声で。

「……俺は、不参加」


「それ昨年も言ってたよね、直樹……。

残念だけど、全員強制参加なんです」


徳原くんの肩をポンポンと優しく叩きながら、優乃ちゃんはなだめる。


「とりあえずさ、シーズンスターでいい?」


「……いいけど、スターの前にシーズンをつけた理由を聞かせてもらえる?」


優乃ちゃんは腕を組み、あきれ笑いをしながらたずねる。


「みんなの誕生日を考えて!」


「誕生日?」


私たち三人は、誕生日という単語に顔を見合わせる。


「俺と陽太は春で、茜は夏、優乃は秋で、直樹は冬に生まれてるだろ?」


つまり……、星のような関係でありながら、生まれたときの季節はみんな違う……だから、スターの前にシーズンをつけたと言いたいのだろう。


……たしかに、ネーミングセンスはすごくいいと思うけど……。


「私が夏生まれって、どうして颯太くんは知ってるの?」


ここに来てからは、まだ誰にもそのことを話していない。


だから、颯太くんに知るよしはなかったはずなんだけど……。

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