キミへの想いは、この声で。

「そっか……。頑張ってね、優乃ちゃん」


一瞬目を丸くさせた茜だけど、すぐに笑顔になって私のことを応援してくれた。


応援してくれるのは、嬉しいけど……。


「茜は、どうするの?」


「え……」


「チョコ。渡すでしょ?……どうするの?」


学校がダメになった以上、直接訪問以外の方法はまず思いつかない。


茜はどうするつもりなんだろう……。


「……どうしよう……」


やっぱり……、考えてないですよね。


うーんと私も頭を捻らす。


すると、頭のなかにあるアイデアが浮かんだ。


「あっ、四人で遊ぶっていうのは!?」


「えっ?」


「途中までフツーに四人で遊んで、そのあと私が直樹を連れだしてチョコを渡すから、そのあいだに茜は颯太にチョコ渡しなよ!」


我ながら、ナイスアイデアだと思う私。

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