キミへの想いは、この声で。

その癖が出たってことは、少なからず私たちと遊びたいって気持ちがあるってことだよね。


そのことには颯太も気がついたらしく、チラッと颯太に視線を移せば眉を下げてフッと笑った。


それはまるで、「素直じゃないよね、直樹って」……そう言っているかのようだった。


「よし、じゃあどこで遊ぶ?」


「いつものところで遊びたい……です!」


颯太の質問に、若干緊張気味に答える茜。


「よし、じゃあそこで遊ぶか」


茜の頭をポンポンとして、楽しそうに話す颯太。


茜の頬は、プシューという効果音がつきそうなくらい真っ赤に染まっていた。


……私たちがいるってこと、ちゃんとわかってるのかな?


このふたりを見ていると、そんな疑問が浮かんでしまってしょうがない。

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