キミへの想いは、この声で。
「……は?」
「え?違うのか?」
……鈍感女子は今までに何度も見たことある。
マンガでも、アニメでも、小説のなかでも。
だけど、ここまで鈍感な男子を私は見たことがない。
……私の勇気を返せ……。
「もう知らない!」
プイッと直樹から顔を逸らす。
たしかに少し遠回しで言ったかもしれないけど、フツー気づくでしょ。
……直樹のバカ。
「なに怒ってんだよ、優乃」
眉をハの字に曲げて、困った顔をする直樹。
もう……、本当にムカつく。
けど……。
「好きって意味です!いいかげん、気づけ!!バカ直樹!」
「……っ!」
やっぱり私は、キミのそういうところも全部好きなんだ──。
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