キミへの想いは、この声で。
story*4 友達になろうよ
【side 颯太】
一時間目の授業が終わり、今は休み時間。
ボーッと自分の席に座っていると、隣の席の彼女にクイッと服の裾を引っ張られた。
俺の隣の席に座るのは、佐藤茜。
背中まで伸ばした焦げ茶色の髪は緩くウェーブがかかっていて、パッチリ二重の可愛らしい容姿をしている。
数週間前、ここに引っ越してきたんだ。
どうしたものかと振り向くと、彼女は遠慮がちに俺にちいさな紙を渡してくる。
俺は戸惑いながらもその紙を受けとり、半分に折られた紙をもとに戻した。
そこには、〝さっきは、ごめんなさい〟と書きこまれていて彼女ほうを見ると、またしても申し訳なさそうな顔をしている。