キミへの想いは、この声で。
「とりあえず、落ち着いて。佐藤さん」
川島くんの言葉で少しずつ呼吸を整える私。
「なにがあったか話せるなら話して?手話でも筆談でも。
手話のほうは、この一ヶ月でけっこう覚えたから」
そこまで言うと、川島くんは「あっ、それとこれ」となにか思い出したようにポケットをゴソゴソと漁って。
少しだけ待っていると、彼が取り出したのは、先ほど言いかけてやめたミサンガだった。
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『茜っち!はい、これ。ピンク色好きだったよな?
あんまり上手くできなかったけど、よかったら』
『……ありがとう!ひーくん!
私もね、ひーくんに作ったよ!
ひーくんが好きな青色で』
『マジで!?
やべー、めちゃくちゃ嬉しい!大事にするな!』
『うん!私も!』