キミへの想いは、この声で。

「え?ひ、ひーくん?」


「もう俺、お前と友達でいたくない。

毎日いじめられて傷ついて泣いてさ、正直うんざりなんだよ」


……なんで。


昨日の会話は、本気……だったの?


本気であんなこと言ってたの?


「だから、もう二度と俺に関わるな」


そう言った彼は去り際に、私があげたミサンガを返してきた。


「これ返す。こんなん持つの俺もうイヤだし」


踵を返すとまた私に背を向けて歩きだす彼。


「ちょ、ちょっと待って、ひーくん!」


私はすかさず彼の腕を掴む。


「なに?うざいんだけど。

てかもう、その名で呼ぶな」


「……っ。それって、私を傷つけるように誰かに言われて言ってるんじゃないの……?

その言葉は全部、ひーくんの本音じゃないんじゃないの!?」


……あのリーダー格の女の子に命令されたんじゃないか。


そんなちいさな可能性を信じていたかった。


だって急にそんなこと言われたって、納得できるはずがないよ……。

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