キミへの想いは、この声で。

「は?なに意味わかんねーこと言ってんだよ」


私は溢れ出しそうな涙を堪えながら、必死になって彼に言うが、彼は私に冷たく言い放つ。


「言っとくけど、お前に話しかけたのは興味本意だから。

転校生だから話しかけてやったってだけ。

なのにお前は〝仲良くなった〟とか変な勘違いして俺に付きまとってきて……。

だから俺は、仕方なくお前と一緒にいてやったんだよ!」


「……っ」


ひーくんの一言、一言が胸に突き刺さる。


全部……、ウソだったの?




『ひーくん、頑張れー!』

『茜っちの応援のおかげで一位取れたよ!』


──運動会のときも。



『ひーくん……、これはどうやるの?』

『あぁ、それは──……』


──勉強会のときも。



『めちゃくちゃ嬉しい!大事にするな!』

『うん!私も!』


──ミサンガを作ったときも。




あれは全部、ウソだったの?


私のことうざいと思いながら、ずっとそばにいたの?

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