チャラめ男子と鈍感女子
不思議そうに小首を傾げるエミリー。
まぁ男友達と遊ぶのが楽しくない訳じゃないんだけど...
女の子とのデートは俺の日常みたいなモノだったし。
「そっか!片瀬さんにとって大事な人達だから一緒に居たかったって事ですね?」
どう返したらいいのかと悩んでいると、エミリーが一人で変な解釈をしてしまっていた。
「大事な、人...」
エミリーの言葉を繰り返す。
そんな風に思った事が一度でもあっただろうか。
一緒にいて楽しいとは思っても、大切にしたいとかずっと傍にいたいなんて思った事がない。
俺の考えなど知らないエミリーは隣でニコニコと笑顔でいる。