チャラめ男子と鈍感女子


エミリーの笑った顔を見ると安心する。


でも...それと同時に鼓動が早くなる感覚。



「かた、せ...さん?」



気付けば胸の中へとエミリーを引き寄せていた。


女の子を抱きしめた事なんていくらでもあるけど...


いつもタイミングや空気とか考えてやっていた事だったから。


素直に“抱きしめたい”なんて、初めて思ったかもしれない。



「お願い。もう少しだけ、このままで...」


「へ?あっ、はい...



下から、エミリーの素っ頓狂な声が聞こえた。


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