チャラめ男子と鈍感女子
「でも、緊張もしましたが...とても楽しかったです。来年は観客として楽しみたいですね♪」
「来年は出場しないの?」
「一回だけで精一杯ですよ! それに私よりも上手く出来る人がいるでしょうし」
何を根拠にそう思うのか、自信満々にエミリーは話す。
うーん...
俺としては、エミリーを越せる子は中々居ないと思うんだけど。
「あのさ...」
エミリーに声がかかったんで振り向くと、何時になく真剣な翼の顔が!
...一体何を話す気だ?
俺は一回ごくりと喉を鳴らした。
「申し訳ないんだけど...来年のショーはあるか分かんないよ?」
そう言うと、翼はいつものへらへらした顔へと戻る。
「まぁ開催したとしても来年はちゃんとしたヤツにするから♪」
「はぁ...」
エミリーは意味が分からない感じで頭を捻っていた。
でもその他は、翼が何かをしようとしているのは分かったみたいだ。
さて、来年は目玉のイベントはある...のか?