チャラめ男子と鈍感女子
「えみりちゃん! 文化祭のショー素敵だったよー!」
「コンタクトの方が可愛いと思うぞ?」
...何だこれは。
文化祭があった翌週の月曜日。
教室に行くとエミリーの周りには、たくさんの人だかりが出来ていた。
「スゴいね、槙さん。一躍人気者って感じ!」
「だねー...」
前に座っている愛梨ちゃんの言葉に適当に返事をする俺。
何だろう。
胸がモヤモヤする...
エミリーの周りにいる男も女も気に食わない。
「えみりちゃんの髪、長い方が似合ってるって! 伸ばさないの?」
いかにもチャラいですって感じの野郎がエミリーに話しかけていた。
しかし、
コイツら何も分かってねぇ...
エミリーは髪が短くても、眼鏡かけてても可愛いんだっつぅーの!