チャラめ男子と鈍感女子
あの優男が次席くん...?
なんつー変なあだ名を付けられてんだよ。
「スッゴく頭が良くてさ。でも毎回トップは慎也が取っちゃうじゃん? それで成績はいつも二位だから、次席くんっていうんだ!」
「ふーん...」
掲示板とか見た事ないから、二番が誰とか知らなかった。
まず興味がなかったし。
「アイツの本当の名前は何て言うの?」
「次席くんの? えーっと…赤羽耀(アカバネ ヨウ)...だったかな」
赤羽…耀。
その赤羽とやらにまた目を向けると、まだエミリーと話を続けていた。
「...やっぱ知らない奴だわ」
エミリーが嬉しそうに話している要因がアイツだって事が気に入らなくて、俺は不機嫌なままにそう言い放った。
「....次席くんにとっては、知らないだけじゃ済まないと思うんだけどね...」
愛梨ちゃんが何かを呟いていたけど、その声は小さくて俺には聞こえなかった。