チャラめ男子と鈍感女子
「赤羽さん! そうなんですよ、生徒会室に行く所で...」
「そうですか...お疲れ様です。片瀬くんも生徒会でしたよね?」
藤堂の目線が、話していたエミリーから俺へと変わる。
その目は何処か俺を挑発しているような、そんな雰囲気を漂わせていた。
俯き加減のエミリーは気付いていないみたいだけど...
「あぁ、そうだけど? 赤羽はこれから部活じゃないのか?」
その挑発に乗るように、俺も赤羽を睨み付けながら言葉を返した。
「首席の片瀬くんに名前を知って貰えてるなんて...光栄です!」
「まぁ、この前知ったばかりだけどな」
含みのある言い方をされ、さらに俺の質問をスルー。
赤羽の態度にムッとした俺は、負けじと嫌味な口調で話す。