チャラめ男子と鈍感女子
「おぉ!槙は読書が趣味なのか。どんな本を好んで読むんだ?」
「最近はミステリー小説を中心に読んでます。お気に入りの著者さんがいまして...」
撃沈した俺の様子など気にも留めず、小説について語りはじめる二人。
こんなに会話に入れてくれないと、まるで空気にでもなったかのようだ。
俺はやる事もなく机に肘をつきながら、両サイドの二人を交互に見た。
眼鏡と大きな胸が特徴で、大人しくて真面目だけどちょっぴりおドジなエミリー。
華麗という言葉が似合うのに、口から発せられるのは男よりも男っぽい喋り方のナッキー。
そんな二人が生徒会の書記なのだ。