チャラめ男子と鈍感女子
翌日。
昨日の事もあってか中々寝ることが出来ず、俺はいつもより少し早めに学校に行く事にした。
教室に入るともう数名がいて、エミリーも登校している。
菅田と話しているようだったけど、俺に気付くとこっちに近付いてきた。
「おはようございます!昨日は大変でしたね…」
「おはよ~♪体調崩したりしてない?」
「はい。元気いっぱいですよ!」
俺を心配かけないようになのか。
いつもより力強く答えるエミリーがとても可愛い。
「え、えと……か…し、慎也さんの、おかげですから…」
「……プッ」
余りにもどもりながら話すエミリーに、不覚にも笑ってしまう。
それは自分自身の胸の高鳴りを静めるためでもあるんだけど…
「なっ! 笑わないで下さいよー!」
鈍感なエミリーは気付かない。
俺の鼓動が激しい事も、俺達二人をじっと見る視線にも…