チャラめ男子と鈍感女子


やっぱり自分で食べちゃったのかな~…チョコ。


生徒会で今日の段取りを聞きながら、そんな事を思う。


それで、考え事をする時やってしまうんだけど、気付けば片手でペンをくるくると回していた。



「それで、今日の書類なんだが…」



気持ちが沈んでしまっている俺に、心苦しそうな麻野っちの声が耳に入ってきた。


なんか、嫌な予感…


そう感じた瞬間!


メンバーの目の前に、大量の書類が置かれていった。


「この書類を今日中に仕上げてほしい。一応19時を過ぎた時の為に申請もしておいたから……」



皆口々に『この量は多い』とか『日割りじゃダメなのか』と文句を言っていたのだが…



「その不満もよく分かる。俺も今日は、彼女と会うはずだったんだ…」


「「「………」」」



男泣きしそうな麻野っちを見ると誰も何も言えず、全員自分の書類に取り組む事にした。


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