チャラめ男子と鈍感女子
「うっ、すみません…ってそうじゃなく!」
俺の腕に喋り続けるエミリーをさらに強く抱きしめる。
顔が見える訳じゃないけど、絶対赤くなってるのは分かる。
本当は、ちゃんと手順を踏まなきゃって頭ではかんがえていても…
止まらない。
「エミリー…ううん。えみり」
両手を肩に添えてエミリーと目を合わす。
予想した通り、エミリーの顔は真っ赤で目も潤んでいる。
無自覚だと理解していても、煽られているような…
そんな気になる。
「今からする事は、俺の本望だから」
そう話すと、俺は目の前の彼女の小さな唇に自分のそれを重ねた。