チャラめ男子と鈍感女子
「あの、さ…」
「はい?」
緊張で声が震える。
大したことを聞く訳じゃないのに、胸がドクドクと暴れてしょうがない。
「エミリーにとって、俺ってどんなヤツ?」
「え?」
「ほら! 菅田みたいに幼馴染みとか…そんな感じの? 特に何とも思ってないかもしんないけどさ!」
焦って勝手に口が滑る。
こんなにぐだぐだになるなら聞くんじゃなかった!
聞く前に時間を戻してくれー!!
そんな願いなど到底叶うはずもなく、エミリーはというと真剣に考え込んでいる。
「そうですねぇ…うん! 大切なお友達といった所でしょうか」
「そっか~、そうだよね…って。え?」
大切な友達…
タ・イ・セ・ツ・な?