チャラめ男子と鈍感女子


俺は自分の部屋へと帰ると、電気も点けずにすぐさまベッドへとダイブする。


そんで暗い部屋の中でここ一年の事を思い出していた…



思い出すのはもちろんエミリーの事。


初めて会った時は、単に変わった女の子だって思ってた。


あとは可愛いから一回デート出来たら良いなぁ位で…



きっと、きっかけは一年一回目の考査発表の時。


周りは俺を、良い意味でも悪い意味でも特別視していた。


それなのに…


エミリーってば卒業生が作家になった、とか全く関係ない話をするんだもん。


おまけに自分の順位の事を自慢し出すし!


俺に興味がなかっただけかもしれないけど。


好奇の目で見られない事が、純粋に嬉しかったんだ…



ん?待てよ。


そうなると、


思えば俺も鈍感、なのか…?


その日から文化祭まで、好きでいた事に気付かなかった訳だし。


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