チャラめ男子と鈍感女子
「本気って?...どういう意味ですか?」
エミリーの様子からして嘘をついてる訳じゃない....
本当に接触して手が絡んだと思ってるのか。
でもあの女の子がわざとしたんだって俺は知ってる。
じゃああの子はエミリーに対してキレていた...?
もっと注意して見ていれば良かったのか。それでも結局同じだったかな?
『ん?別に何でもないよ?』
あの時みたいに...
「あのー、どうかしましたか?」
俺は何も出来ないのか?
『慎也、ごめん.....私』
「片瀬さん?!」
エミリーが俺を呼んだのは分かっていたけど、動き出した足は止まる術を知らなかった。