チャラめ男子と鈍感女子
「そういう!...意味じゃないのに」
「へっ?ゴメン、もう一回言ってくれる?」
なんか声が小さかったから聞こえなかった。
「~~ッ、もういい!」
そう言うと、愛梨ちゃんは自分の机へと戻ってしまった。
怒らせてしまったのかな?
そんなに聞き取れなかったのがいけなかったのか。
「えみりちゃん!その足どうしたの?!」
考え事の最中の大きな声に少しビクつく。
「おはようございます。これは...私がリレーの時にドジってしまって」
教室に入ってきたエミリーの片足には、サポーターが巻かれていた。
さらに足を着けない為だろうか....杖をつきながらの登場は、インパクトがでかい。
クラスのほぼ全員がエミリーに注目している。