チャラめ男子と鈍感女子
生徒会室に、俺と七瀬先輩のペンの音だけが響く。
他の役員たちは部費の調査をしにいって、今はいない。
賑やかな空間を好む俺にとっては、このいつ終わるか分からない無言は苦痛でしかなくて...
頼む!誰か帰ってきてくれーッ!
心の中で願った瞬間、とてもタイミングよく部屋の扉を誰かが開けた。
これでこの重い空気から解放される。
そう思っていた...その一時だけは。
「僕の割り当てられたとこ、終わったよ~。あぁ...疲れたぁ」
...おい、“誰か”とは言ったけど“誰でもいい”とは俺は言ってないぞ。