チャラめ男子と鈍感女子
「あっ、片瀬さん。おはようございます」
教室に入り席へ行くと、本を読んでいたエミリーが話しかけてきた。
実はエミリーとは、何気に席が近かったりするんだよね。
「おはよう、エミリー♪」
「(エミリーって....)片瀬さん、掲示板見ましたか?」
「ん?見てないけど...」
またテスト結果の事か。
この時期になると、皆それしか言わないからね。
もう聞き飽きたっていうか、いい加減に...
「今度、この学園の卒業生が作家デビューされるそうですよ!すごく喜ばしい事ですよね?」
…はい?
卒業生?作家?なんの話?
「テスト順位の話じゃないの...?」
「テスト?...あぁ!私、今回98位だったんですよ~。
初めて100位以内に入りました。このマンモス校では、凄い事だと思うんですよね!」