チャラめ男子と鈍感女子
そう言ってふわりとエミリーは笑った。
そんな風に笑った顔をはじめて見たからか、不意に胸が高鳴る。
「き、今日は本屋に行かないの?」
そんな出来事を打ち消すかのように、俺は唐突な話題を持ちかけた。
「えっ、何でですか?」
「俺がエミリー見かける時、よく本屋の袋提げて帰ってくるから」
どうやら今週は本屋に用がないらしく、エミリーと二人で話しをしていた。
いつも生徒会に行く時ぐらいだから、こんなに長く話した事なかったな。