覚悟はいいですか

「そっか、残念。
でもありがとう。正直に答えてくれて嬉しいよ」

「ごめんな。しおが嫌いなんじゃなくて、今は誰とも付き合う気がないんだ」

「え~もったいない!そんだけ王子様面してんのに。ちょっとは女性に夢見させなさいよ」

「なんだよそれ。俺はホストか!?」

カラカラと声をあげて礼が笑う

よかった、表情がもどってる



いつものように掛け合いをしながら歩きだした私たち

笑いすぎたことにしてそっと涙をふきとり、駅に向かった

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